お国柄の違い

日本のサッカー人気を一気に高めた人気サッカー漫画があります。20年くらい前に連載が始まって、今も連載をしているようです。

ただし作者が実際にサッカーをしたことがないらしく、そのためかいろいろと批判をうける描写がよくあります。

例えばマラドーナでもできないことを小学生がやっているとか、あまりにもご都合主義であるとか、イエローカードを出すようなルール違反をしてもゴールを認めているなどいろいろな批判があります。

近頃は作者もそういった批判を承知で、あるいはわざと批判させるように描いているのではないかと思わせるところがあります。

この漫画は世界中で読まれていて、ジダンも子供の頃に読んでいたという話もあります。日本でもいろいろ言われている漫画ですので、当然外国でも批判の声があります。この批判の中で面白いと思ったものを一つ。イタリアのメディアが言っていたことですが。

「努力をすれば夢は何でもかなうなどと言う非現実的なことを子供に言うのは教育上良くない」

そのとおりだと思います。プロ野球の選手になりたいと思って毎日努力している子供の99%以上は、現実にはプロ野球の選手になれません。普通子供が見るような夢は難易度が非常に高く、実現は殆ど不可能です。本当に選ばれた人しかプロ野球の選手にはなれません。

これが日本だと殆どの場合は、

「努力すれば夢はなんでもかなう」

と言って子供を努力させるようにするでしょう。これはこれで間違ったことをしているわけではなく、正しい行為だと思います。子供の場合は努力をしても必ずしも夢はかなわないと言われたら努力をしなくなる場合が多々あるでしょう。

お国柄の違いですね。子供に現実というのを教える時期がイタリアでは日本より早いといったところでしょうか。イタリアと言うと結構ロマンチックな印象があるのですが、その実、現実的なところを持ち合わせているのが自分にとって興味深いものでした。このお国柄がサッカーでもまず守備を固める現実的な戦術に結びついているのだと思います。殆どの球技に当てはまると思いますが、攻撃的な戦術は見ていて面白いですが、その実結果を求める場合はディフェンスがものすごく重要です。攻撃的なサッカーをしていて強いチームは、目立たないだけで実は守備も強い場合が殆どです。



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